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EDSACシュミレーターで遊ぶ



2018年に、ボランティアによるEDSACのレプリカが完成し稼働しています。
そして、EDSACのシュミレータで遊ぶことができます。

EDSACの概略と、シュミレータの使い方の紹介です。
興味のある方は、シュミレーターをダウンロードし遊んでみてください。







EDSAC: Electronic Delay Storage Automatic Calculator 読み: エドサック

EDSACは 1949年ケンブリッジ大学で開発されました。

・3,000本の真空管を使用し、消費電力は12kW
・主記憶装置(メモリ)は水銀遅延管で、名称はタンク
・入力は 5穴の紙テープ、出力にはテレタイプ端末
・レジスタは、アキュムレータと乗算器用レジスタのみ




・EDSAC監視モニター
 メモリ、プログラムの確認用に
 オシロスコープが使われています。





・EDSAC オペレーター

 当時のオペレータが訪問 → https://www.youtube.com/watch?v=kcXeJp5fkHM

 



・入力は5穴の紙テープ






縦の5穴で1文字を表現します。 ( 小さい穴は、紙送り用 )




映画などで紙テープを読むシーンは、穴の情報で数値を読んでいます。
しかし、実務的にはテレタイプに印刷した数値を見ます。 






写真は8穴の紙テープです。 長さにもよりますが、読込みに 15分〜1時間ぐらい  









EDSACシュミレータ


下記 URLより EDSACシュミレータのダウンロードができす。
URL → https://www.dcs.warwick.ac.uk/~edsac/





シュミレータのダウンロードは、左ペインの Software をクリックし、
Windows かMACを選択します。









【 EDSACシュミレータで遊ぶ 】


シュミレータを起動すると、ディスクトップの上部にツールバーと、エミュレータウィンドウが表示されます。
大きい黒い丸が、EDSAC監視モニターの中央のオシロクコープ画面






実行するデモプログラムを選択します。File → Open






Cドライブ内の Edsac Simulator → Edsac Tapes → Demonstration Programs






Hello を選択します。






プログラムソースが表示されます。( アセンブラ )
Intial Order、操作方法などのコメントが記述されています。





実行は、「Start」 をクリックします。





プログラムが終了(オシロスコープスクリーンの表示終了)したら
「Reset」をクリックし、HI が表示されればOKです。














  【 デモプログラムの修正 】


EDSAC Tutorial Guideが有り、PDFがダウンロードできます。
URL → https://www.dcs.warwick.ac.uk/~edsac/Software/EdsacTG.pdf






簡単なプログラム Helloを、言語仕様を参考にして修正します。
HI → CRIMSON に修正し、プログラム Hello2で登録






プログラム Hello2





実行結果





※このプログラムは、データ部が実行部より下部にある為
表示内容を変えると、参照するデータアドレスを修正する必要があります。

※EDSACはインデックス・レジスタが無いので、それなりの工夫が必要です。




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※イニシャルオーダー

イニシャルオーダーは、紙テープからプログラムを読込み、
文字コードを機械語に変換してプログラム実行します。

イニシャルオーダーが2つあり、デモプログラムにより使い分けます。
( デモプログラムのコメントにどちらかの選択記述あり。)





※EDSACは機械的にパルスを発生させ、インシャルプログラムのローディングをします。








【 3目並べ で遊ぶ 】


ご存じのゲーム: Tic tac toe です。





世界初のコンピュータゲームで、プログラムは 1952年に作成されました。
作成者 サンディー・ダグラス(A・S・ダグラス)





前述の中央のオシロスコープには、タンク別にメモリ内容(0,1)が表示されるので
各局面の状態をメモリにセットすることでプレイできます。





日刊紙: CAMBRIDGE DAILY NEWS の写真
70年も前に、ゲームが作成されているのは凄いことです。





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プログラムの選択は、File → Open

Edsac Simulator → Edsac Tapes → Demonstration Programs

プログラム oxo を選択します。


Startをクリック後の画面





盤の位置が数字で表示されています。
  9 8 7
  6 5 4
  3 2 1




先手・後手をダイヤルから入力します。(数字をクリック)





0を入力しました。(コンピュータが先手)
1を入力すると、USERが先手





コンピュータは、左上(盤9)を指したので、
私は中央(盤5)  5をダイヤルから入力しました。
 



コンピュータは、右上(盤7)を指しました。
次は、どの手でいきますか?




3目並べなので、すぐ勝負が決まりますが、
少ないメモリで、ゲームプログラムを作成するのは凄いことです。




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. 雑誌 bitで、ある問題をいかに短いステップで作成するかの連載がありました。
言語はFORTRANで、購読者からいくつか応募があり、
「こういう考えもあるのか!」と感心したものです。

現在の汎用プログラムでは、
メモリ容量を気にせずにプログラミングできるので楽ですね。




メインフレーム時代は、 速度を上げるため COBOL + アセンブラ等で対応しました。









EDSAC 1951 Professor M.V.Wilkes モーリス・ウィルクス
EDSACの概要・オペレーション等の説明があります。





EDSAC Replica Project





EDSACレプリカの紹介  ( Project Manager: Andrew Herbert )


アンドリュー ハーバート氏は、ヨーロッパ、中東、アフリカ地域で英国のコンピューターサイエンティストを務め、以前はマイクロソフトリサーチの会長を務めていました。




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EDSACは国立コンピューティング博物館(英)で稼働しています。
( エニグマを解析した Bombe も稼働 )

TNMOC(The National Museum of Computing) → https://www.tnmoc.org/






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